坂本社労士のブログ

パワハラ原因のうつ病で休業、労災と認める判決   ( 2012.07.11 )

重要な判決が出ました。労災認定にあたり、心理的負荷による精神障害の認定基準は、心理的負荷の強度を適正評価するには十分と言えず参考資料にとどめるべきと指摘しています

今回の判例では、認定基準では労災に至らないが、上司の叱責は強いストレスを蓄積したとしています

 生命保険会社に勤務していた鳥取県米子市の女性(57)が、うつ病で休業
に追い込まれたのは上司のパワハラが原因にも関わらず、鳥取労働基準監督署が労災を認めなかったとして、国を相手取り、休業補償給付などの不支給処分
の取り消しを求めた訴訟があり、松江地裁(和久田斉裁判長)は7月6日、処
分取り消しを命じ、労災と認める判決を言い渡しました。
 女性は鳥取支社米子営業所に勤務していた2003~05年、、生命保険会
社の営業所のマネジャーをしていた際に、当時の上司から激しい叱責(しっせき)
を受けるなどしていました。うつ病を発症し、休業。約2年1か月分の休業補
償を鳥取労働基準監督署に請求したが、労基署は、「業務上のストレスは強度
とは認められない」として、不支給としたため、08年11月に提訴していた。
 判決では、基準に照らして業務上の要因とは認められなかったとする国の
主張を、上司の叱責により強いストレスを蓄積していったなどと否定。また、
基準は心理的負荷の強度を適正に評価するには十分とはいえず、参考資料に
とどめるべきだと指摘しました。

判断基準は以下参照

 

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