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2か月でも長時間労働は労災認定 ( 2012.02.28 )
居酒屋チェーンの社員だった女性が入社2カ月後に自殺したのは「長時間労働による精神障害が原因」として、神奈川労働者災害補償保険審査官は21日までに、遺族の労災申請を不支給とした横須賀労働基準監督署の決定を取り消し、労災と認定した。遺族側の弁護士が同日発表した。
決定書は「時間外労働は月約140時間以上で休日を十分取得できる状況ではなかった。業務の負荷が主因で適応障害を発病し、自殺を思いとどまる力が著しく阻害されていたと推定できる」とした。決定は14日付。
決定書などによると、女性は2008年4月に入社し、神奈川県横須賀市の店に配属されて調理を担当。午後から早朝までほぼ連日勤務し、6月に市内のマンションから飛び降り自殺した。亡くなる前の日記には「体が痛いです。つらいです。どうか助けてください」などとつづられていた。
女性の両親は08年8月に横須賀労基署に労災申請。同署は自殺と業務との因果関係を認めず、両親が審査官に不服を申し立てた。
女性の父親は決定について「娘は睡眠時間を十分にとれずに長時間勤務を強いられた。居酒屋チェーンは過酷な労働実態を隠している。審査官の勇気ある決定に感謝したい」と話した。両親は22日に謝罪や損害賠償などを求める書類を同社に送付する予定。
居酒屋チェーングループは「決定内容を把握していないため、コメントは差し控えたい」としている
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